マナーキッズフォーラム
平成24年3月24日(土)、東京都品川区立小中一貫校日野学園において、第5回全国マナーキッズフォーラム2012が開催されました。
マナーキッズテニス教室小学校授業風景見学の後、平成23年度マナーキッズ標語・作文・ポスターコンクール表彰式及びJT生命誌研究館中村桂子館長の講演(テーマ「いのちはつながりの中に」)があり、教育関係者、スポーツ関係者等143名が参加しました。
議事要旨は次の通りです。
議事要旨:http://www.mannerkids.or.jp/forum2012.pdf
動画:http://youtu.be/4JvLIC_6e4o
回数 | 開催月日 | 開催場所 | 募集チラシ | 報告書要旨 |
第1回マナーキッズフォーラム | 平成20年3月29日(土) | 東京都中央区総合体育館 | PDF | 別記 |
第2回マナーキッズフォーラム | 平成21年3月28日(土) | 早稲田大学戸塚キャンパス | PDF | 別記 |
第3回マナーキッズフォーラム | 平成22年3月27日(土) | 品川区立小中一貫校八潮学園 | PDF | 別記 |
第4回マナーキッズフォーラム | 平成23年3月26日(土) | 品川区立小中一貫校日野学園 | PDF | 東日本大震災のため中止 |
第5回マナーキッズフォーラム | 平成23年3月27日(土) | 品川区立小中一貫校日野学園 | PDF | 別記 |
第3回全国マナーキッズフォーラム2010パネルディスカッションの議事要旨を
ご報告します。
議事要旨:http://www.mannerkids.or.jp/forum2010.pdf
なお、議事詳細の報告書をご希望の方は、認定NPO法人マナーキッズ
プロジェクト宛FAX(03-6426-1580)またはEmail(offie365@mannerkids.or.jp)
にて送付先住所、氏名をご連絡下さい。
送料込600円を郵便局備え付けの郵便振替払込請求書(青色)にて、
口座名義 特定非営利活動法人マナーキッズプロジェクト
口座番号 00170-6-594797
にお振込下さい。
第3回全国マナーキッズフォーラム2010開催される
平成22年3月27日(土)、東京都品川区立小中一貫校八潮学園において、第3回全国マナーキッズフォーラム2010が開催されました。
ご来賓の文部科学省スポーツ・青少年局生涯スポーツ課課長補佐藤原一成様、三菱東京UFJ銀行会長畔柳信雄様、国際ロータリー2590地区ガバナー補佐関進様他、企業関係者様、教育関係者様、スポーツ関係者様、ロータリークラブ関係者様等213名が参加しました。
12時から13時30分まで、アリーナにおいて、マナーキッズテニス教室を媒介とした小学校体育・道徳関連授業風景の見学会が行われました。今回、初めて中学生(八潮学園7・8年生)が小学生4・5年生の指導を行う試みを実施しましたが、品川区テニス連盟、三菱東京UFJ銀行テニス部、七大学テニス部OB、各テニスクラブ他のサポートもあり、中学生が小学生のマナーとテニスの指導を立派に遂行しました。マナーキッズテニス教室の間、保護者を含め小笠原流礼法鈴木万亀子総師範の「家庭内の躾」を聴講しました。
13時45分から認定NPO法人マナーキッズプロジェクト田中日出男理事長の主催者挨拶、品川区教育委員会若月秀夫教育長によるキーノート・スピーチの後、「教育の品川」から発信する―マナーキッズプロジェクトと「市民科」との接点―というテーマでパネルディスカッションが行われました。
コーディネーターは、政策研究院大学客員教授永井順國様、パネリストは、品川区教育委員会小中一貫教育担当課長和氣正典様、鈴ヶ森小学校校長佐藤勝様、
田中日出男理事長、コメンテーターは法政大学教授山本浩様です。
総合司会は、宮司正毅認定NPO法人マナーキッズプロジェクト副理事長が担当しました。
熱心な質疑応答があり、16時30分に盛会裏に閉会しました。
なお、議事要旨は、近々ホームページにおいてレポート致します。また、後刻「報告書」を頒布致します。
第2回全国マナーキッズフォーラム2009が、平成21年3月28日(土)早稲田大学早稲田キャンパス15号館02教室において開催され、全国から教育関係者、スポーツのコーチら約100名が参加しました。
シンポジウムの概要は以下の通りです。
なお、詳細な記録は後日、冊子に編集した上で、希望者には、印刷費実費500円(送料込み)にて提供します。
冊子をご希望の方は、Eメール(office365@mannerkids.or.jp)、或いは、FAX(03-6426-1580)に、お名前、送付先住所をご記入の上、お申し込み下さい。
なお、500円は、郵便局備え付けの郵便振替払込請求書(青色)にて、口座名義:特定非営利活動法人マナーキッズプロジェクト、口座番号:00170-6-594797にお振込み下さい。
▼▼▼概要▼▼▼第2回全国マナーキッズフォーラム2009が、平成21年3月28日(土)東京都新宿区早稲田大学早稲田キャンパスおいて開催されました。
宮司正毅さん(国際協力事業団専門員、NPO法人マナーキッズプロジェクト副理事長)の総合司会により進行しました。
1.開会挨拶(宮司正毅副理事長)
ただ今より第2回マナーキッズフォーラム2009を開催させていただきます。
本日は、これほど多数の方々にご参加いただきましたことを大変感謝いたしております。
このプロジェクトは、私自身は「日本の将来のための戦略プロジェクト」であると考えており、またそのように言っております。
ご出席のかなりの方々はすでにご存知だと思います。
今の若者の中で礼儀や挨拶がきちんと行われない、人間としての基本的マナーにかける面が見受けられます。
このことは多くの方が感じられていると思います。
このようなことを踏まえて、現理事長の田中日出男さんがNPO法人マナーキッズプロジェクトを立上げ、多くの仲間がそれに賛同しました。
さらに小笠原流礼法の総師範であられます鈴木万亀子先生がこれに全面的にご賛同頂き、中心的役割を果していただいております。
衣・食・住は人間にとって基本的に必要なものですが、戦後日本の経済はどん底に陥り、何とかそれを満たそうと、私生活をどうやって向上させるかということに奔走しました。
その中で本当にあるべき教育の姿は何であるかということに構っていられないという状況から、今日の問題が始まったのではないかと思います。
子どものマナーの問題はその頃からスタートしたように思います。
人間の基本的生活向上に集中する余り、成熟社会に向けてマナーを磨く余裕がなかったように思います。
そういう意味では私たちの年代の人たちに今日の状況を招いた大半の責任があるのではないかと思います。
1945年に日本は戦争に負けましたが、その後僅か23年間の1968年には世界第2位の経済大国になりました。
これは世界レベルから見ても奇跡に近いものでした。
しかしその反面、失われたものも多くありました。
そのようなところから子どものマナーの問題も起きているような気がします。
そのような中でこのプロジェクトが立ち上がった訳ですが、今回で2回目のマナーキッズフォーラムを本日迎えました。
ここでNPO法人マナーキッズプロジェクトの創設者であります田中日出男理事長よりご挨拶と基調報告をさせていただきます。
2.主催者挨拶(田中日出男理事長)
みなさんこんにちは。
ただ今より第2回全国マナーキッズフォーラム2009を開会いたします。
本日は年度末でありお忙しい中を、北は北海道から南は宮崎まで全国から多数ご参加頂き、誠に有難うございます。
このプロジェクトは日本の伝統的な礼法と、スポーツ、文化活動のコラボレーションに特徴がございます。
現在全国で年間120回ほどの活動を行っておりますが、その殆どに小笠原流礼法の鈴木万亀子総師範にご出席頂き、ご指導頂いております。
まさに鈴木先生がおられなければこのプロジェクトは成り立たないと思っております。
鈴木総師範をご紹介します。
また、このプロジェクトは、全て協賛企業からの協賛金あるいは個人の方々からの寄付金で運営されておりますが、本日は、協賛会社の皆さんにも多数ご参加頂いております。
ありがとうございます。
教育界からは教育委員会の方、小学校の先生、中学校の校長先生、大学の先生にもお越しいただいております。
さらにスポーツ界からは財団法人日本陸上競技連盟、財団法人日本テニス協会、社団法人日本テニス事業協会、和歌山県テニス協会、財団法人吉田記念テニス研修センター、元デビスカップ日本代表の藤井道雄様にもお越しいただいております。
さらにテニスクラブのオーナーの方々やコーチの方々にもご参加頂いております。
また笹川スポーツ財団からご支援頂いておりますが、笹川スポーツ財団からご参加頂いております。
今回の特徴的なことはロータリークラブより本NPO法人が表彰されたことです。
本日国際ロータリー2590地区、第1グループガバナー補佐の西崎様、新川崎ロータリークラブ、川崎南ロータリークラブ、館山ベイロータリークラブの皆様にもご出席頂いております。
誠にありがとうございます。
また、衆議院議員 伊吹文明様、自由民主党女性局長・参議院議員 比例代表全国区 山谷えり子様、衆議院議員 田嶋要様、千葉県県会議員 山中みさお様より祝電を頂戴しております。
ありがとうございます。
この活動を平成17年4月より始めましたが、元々は日本テニス協会マナーキッズテニスプロジェクトが発端です。
今までに42都道府県において、25,000人を越える幼稚園、小学校児童が参加しております。
NPO法人は平成19年6月に創設し、その後サッカーやラグビー、ミニバスケット、さらには中学校での礼法指導、地方公共団体での礼法指導、またマナーキッズコンサートでの音楽とのコラボレーションも始まっております。
約8,000人を越える参加者があり、合わせて33,000人を超えるお子さんが参加されております。
最近では18都道府県67小学校の体育や道徳の授業でも採用されています。
本日はその中から4校の先生、校長先生方にお集まり頂き、「マナーキッズの意義と今後の課題―教育現場からの発信―」とのタイトルでご討議頂きます。
最後になりますが、このプロジェクトのご後援をいただいております文部科学省、NHK、読売新聞社、東京都教育委員会、財団法人日本体育協会、そして本日この会場をお借りしております早稲田大学、さらにこのプロジェクトにご支援頂いております法人、個人の皆様方に衷心より御礼申しあげます。
どうもありがとうございます。
3.基調報告(田中日出男理事長)
(1)マナーキッズテニス教室開催実績
まずマナーキッズテニス教室の開催実績は次の通りです。
|
一般公募型 |
訪問指導型 |
合計 |
平成16年度 |
4回 302人 |
2回 139人 |
6回 441人 |
平成17年度 |
35回 2,359人 |
24回 2,094人 |
59回 4,453人 |
平成18年度 |
38回 2,206人 |
44回 3,239人 |
82回 5,445人 |
平成19年度 |
37回 1,856人 |
61回 4,904人 |
98回 6,760人 |
平成20年度 |
34回 2,321人 |
72回 6,005人 |
106回 8,326人 |
合計 |
148回 9,044人 |
203回 16,381人 |
351回 25,425人 |
またNPO法人になってからの開催実績は次の通りです。
|
マナーキッズスポーツ教室(サッカー・ラグビー・バスケット・柔道他) |
体育・道徳の組合せ教室開催の支援事業(小学校授業・日本テニス協会と連携) |
文化・社会活動でのマナーキッズ教室(中学校・地方公共団体・企業・マナーキッズコンサート他) |
合計 |
平成19年度 |
8回 |
22回 |
6回 |
36回 |
1,971人 |
3,398人 |
1,049人 |
6,418人 | |
平成20年度 |
10回 |
48回 |
12回 |
70回 |
4,819人 |
5,937人 |
1,238人 |
11,994人 | |
合計 |
18回 |
70回 |
18回 |
106回 |
6,790人 |
9,335人 |
2,287人 |
18,412人 |
(2)活動存亡の危機
このプロジェクトは年間にして財団法人テニス協会では約2千数百万円、NPO法人マナーキッズプロジェクトで約1千万、合計3千数百万円程度の予算規模で運営しております。
しかしこのところの世界同時不況に伴う経済情勢の深刻化により、企業よりの協賛金が減少しております。
この活動は全て協賛金、寄付金で運営しておりますので、活動の頻度を減らす等の対応を取る必要があり、まさに活動存亡の危機ともいえると思います。
(3)マナーキッズ教室の実施効果
しかし、一方で次のような5つの光明も見られます。
その第一は、全国小学校授業採用37校にアンケートを実施しました結果、マナーキッズ活動は体育授業においても道徳授業においても大きな効果を上げている点です。
①マナーキッズ教育授業実施校
授業で実施した小学校は、次の教科を利用してマナーキッズテニス教室を実施している。
体育授業21校、道徳授業13校、総合学習5校、学校行事2校、特別活動2校、生活授業2校、学級行事1校、学年行事1校、PTA行事1校、業間活動1校。
②開催後の状況と評価
◆児童の変化
・挨拶をよくするようになった 31
・姿勢が良くなった 9
・積極的になる等態度に変化 6
・言葉遣いが良くなった 1
◆児童の反応
・楽しかった 90%
・つらかった 1%
・つまらなかった 3%
・またやりたい 70%
◆変化はどのくらい続きましたか
・ずっと続いている 19
・一週間 6
・1ヶ月 4
・2ヶ月 1
・3ヶ月 1
(注)教室後の教師、保護者の対応により、効果の永続性に影響大との意見があった。
◆教師の評価
・一定の効果あり(ほとんどマナーについて)34
・あまり有効でない(テニス) 1
・継続しなければ効果なし 1
◆保護者の評価
・非常に評価できる(特にマナー)18
・一定の効果あり(特にマナー) 17
・あまり有効でない 1
③授業で採用するに当たり苦労したこと
・職員への周知とその協力
・指導要領から外れるので、どういう形で採用するか
・保護者等の協力者の確保
・年間スケジュールに入っていなかったので日程調整に苦労
・事前に渡した資料が難しすぎて、生徒に理解させるのに苦労
・場所確保その他事前準備に手間がかかった
④授業で採用しやすくするにはどうしたらいいか
・年度初めに年間計画に入れる
・事前指導、事後指導が重要。特に事前指導を効果的に実施できる資料があるといい
・45分授業なので、1単位、2単位でのプログラムがあるといい
・どのようにすれば開催できるというノウハウを教えて欲しい
・保護者の理解と協力を求める
・以降の授業での継続展開例が示されていると授業に位置づけやすい
・道徳の場合は、事前に内容を詳しく教えていただければ、関連した学習がしやすい
⑤マナーキッズを成功させるためのご意見
・教育委員会への働きかけ
・学校だけでなく、地域の子供会等での開催
・地域のテニス教室開催
・講話とテニス教室に関連性を持たせては
・年間計画に入れる
・事前の啓発活動
・継続的に行う
・日ごろの活動をもっと分かりやすく
・教師の共通理解の下、全学年で実施することが重要
・広報活動の充実
・学校で継続的に行うための研修、指導マニュアルの整備
・放課後のテニス指導はPTAで取り入れる など
(4)マナーキッズが脳に与える影響
(4)マナーキッズが脳に与える影響
二つ目は、マナーキッズ教室において、受講前と受講後で顕著な変化が表れることから、子どもの脳にどのような変化が起きているかを大森 肇筑波大学大学院准教授に調べて頂きました。
後ほど大森先生からご報告頂きますが、学術的な観点からもマナーキッズ教室は有効であると証明されたことです。
(5)ロータリークラブの支援
三つ目は、先ほども申しあげましたが、ロータリークラブでもこの活動を応援しようという動きが出始めています。
新川崎ロータリークラブ、川崎南ロータリークラブのご支援で川崎市立日吉小学校、宮前小学校において全校生徒を対象にマナーキッズ教室を実施することができました。
教育界は、新しいことに取りくむことに躊躇する体質があるようで、元PTA会長がおられるロータリークラブの方々が小学校に声をかけて頂くとスムーズに事が運ぶことが分かりました。
ロータリークラブの本プロジェクトご支援の輪が全国に広がることを期待しております。
(6)マナーキッズ・ウイル(思い、遺言)・プロジェクトの立ち上げ
四つ目は、橋本総業所属の杉山記一プロが、ミニチュアボールを中国で作り、それにメッセージ(例えば、感謝・思いやりの言葉など)を記入し、ご寄附を募ってはどうかというアイディアを提言してくれました。
時を同じくして、1956~1963年全日本選手権シングルス8連覇という偉業を成し遂げられました宮城黎子様は86歳でお亡くなりになりましたが、遺言でマナーキッズプロジェクトに多額の寄付をして頂きました。
ご自身が編集長をされていたテニスクラシックの2006年1月号において次のような趣旨の記事を載せられておられます。
マナーキッズテニス教室。知ってますか?
三つの宝、この一球、小笠原流礼法あいさつで明るい未来を!
小笠原流礼法だとか、三つの宝とか、この一球とか、ちびっ子には、難しいと思われるかもしれないが、大切なことをわかりやすい言葉で説明すればきちんと理解する。
正義感の強い子どもの方が、擦れた大人よりストレートに理解し、実行する能力を持っているとさえ感じるくらいだ。
わたしも何度かお手伝いに行ったが、コートには「おはようございます」「ありがとうございます」など元気いいあいさつが気持ちよく響き、真剣にボールを打つ子どもたちの上達ぶりには目を見はるものがある。・・・
わたしたちが愛するテニスという素晴らしいスポーツを使って、健康で礼儀正しい青少年を育てるこの活動を応援しようではありませか。
杉山プロのアイディアと故宮城黎子様のご意志・思いを結びつけ、次世代に残すメッセージ(継続、感謝、思いやり等)とサインを小さなミニチュアボール(マナーキッズロゴ入り)に記載し、遺言でマナーキッズに寄付する旨意思表示をするマナーキッズ・ウイル・プロジェクトを立ち上げます。
第2、第3の宮城黎子様が出現するよう、幅広く募りたいと考えております。
五つ目は、マナーコミュニティで商標登録を取得したことです。
子供は「教えれば変わります」。
課題は、いかにして、それが持続する仕組みを構築するかです。
学校、家庭、地域社会挙げて対応する仕組み作りを模索します。
モデル市町村を募集中です。(大都市では中学校学区)
マナーキッズ教室を幼稚園、小学校、中学校、スポーツ少年団他で開催し、効果の学術的調査(挨拶の質量、交通事故件数、ゴミ収集マナー他について効果を測定する。)を早稲田大学スポーツ科学学術院 木村和彦教授に依頼します。
(8)課題
①NPO法人マナーキッズプロジェクト支部の拡大
小学校体育・道徳関連授業採用増対策として、ロータリークラブ等の支援の他、教育委員会、学校にPRする組織が不可欠でNPO法人の支部を拡大していきたいと考えております。
②各スポーツ団体との連携
スポーツを通じて「マナーの向上」を図るのが、一番理解が得られやすいし、かつ効果があると思います。
「文武両道」の人材を幼少期から育成するというスポーツ界のコンセンサスが必要ですが、各スポーツ団体との連携を如何に図るか模索していきたいと考えております。
③マナーキッズ大使の海外派遣
ところで、マナーキッズプロジェクトでは毎年マナーキッズ大使をウインブルドンに派遣しております。
昨年12月に第4回文部科学大臣杯マナーキッズテニス全国小学校生団体戦を行いました。
全国から約450名の選手が参加しました。
その中から、試合結果だけでなくマナー、感想文、運動能力、面接などの審査を行い次の4名がマナーキッズテニス大使に選ばれ、昨日と一昨日、吉田記念テニス研修センターにおいて事前研修を行いました。
講師は、鈴木万亀子総師範、吉田宗弘様、吉田和子様、白戸 仁プロ他です。
今からその成果を発揮すべく自己紹介をします。埼玉県三郷市立早稲田中学校1年 林 雄大
小金井市立本町小学校5年 一山貴洋
東京都中央区立有馬小学校6年 小島日佳里
宮城学院中学校1年 千葉理沙
④残っている日本人の礼儀正しさのDNA
ある方が、本プロジェクトの活動について、「太平洋の中でゴミを拾うようなものだな」と言われました。
言いえて妙な表現と思います。
我々のプロジェクトが小笠原流礼法鈴木万亀子総師範とめぐりあったのは、加賀前田家第18代ご当主前田利祐様のご紹介ですが、前田様が明治維新、敗戦、バブル期とわずか百数十年の間に3回もその国の伝統的な良さを否定した国はどこにもないと述べられておられます。
しかし、子供の変わる姿を見ると「礼儀正しさのDNAは残っている」と確信しております。
「太平洋のゴミ拾い」から「大西洋」「日本海」そして「琵琶湖のゴミ拾い」になるよう、次世代にバトンタッチをしたいので、是非ご支援をお願いします。
4.シンポジウム
~マナーキッズプロジェクトの「これまで」と「これから」~と題して
コーディネーター 永井順國(政策研究大学院大学客員教授)
シンポジスト 藤原公浩(青森県八戸市立新井田小学校教務主任)
山田誠(筑波大学付属小学校教諭)
藤川一俊(北九州市立高見小学校校長)
村中田博(宮崎県小林市立細野小学校教諭)
により行われました。各パネリストの発言要旨は別紙の通りです。
途中、大森 肇 筑波大学大学院准教授より研究成果中間発表(概要は別紙の通り)がありました。
最後に、閉会挨拶をNPO法人副理事長の宮司正毅氏が行い16時盛会裏に閉会しました。
閉会挨拶(宮司正毅副理事長)
マナーキッズ大使をウインブルドンに派遣
永井コーディネーターならびにパネリストの皆様、本当にありがとうございました。
異常を持ちましてパネルディスカッションを終了させていただきます。
閉会の前に、今年の6月18日から24日まで、英国ウインブルドンにマナーキッズ大使として派遣される4名がここに来られています。
彼らは約450名の全国大会参加者の中から選ばれました。
全部で6つの得点をクリアして選ばれた人たちです。
元デ杯選手の宮城淳先生ほか何名かの先生方の推薦という形で、出場選手のプレーを一日中見ていただき、その中からピックアップしていただきます。
敏捷性があるか(すばやく動けるか)、柔軟性があるか(スムースな身のこなしができるか)、筋肉の強さ(速いテンポでサーブやスマッシュが打てるか)、執着心があるか(あきらめないでボールを追いかけることができるか)、変化への対応ができるか(トップスピンもスライスも打てるか)、をABCでつけていただきます。
そうやってまずピックアップされます。
マナーもABCで審査されます。
さらに感想文も審査します。
テーマを前日に与えて、次の日に持参させ大学の教授・小学校の校長先生等に審査員として全て目を通して頂きます。
さらに運動能力テストを大森先生のアレンジで全員に行い、体力を測定します。
それに試合結果の採点が加わります。
採点の結果、上位から5、6名を選び面接を受けさせます。
その結果晴れて選ばれたのがこの人たちです。
一昨日、昨日に吉田記念研修センターで2日間研修しました。
ある文章をあらかじめ読んできてもらいます。
小泉信三先生の「スポーツの3つの宝」、福田雅之助先生の「本気な人間になれ」、佐藤次郎選手の「マナーキッズ大使と佐藤次郎」、新渡戸稲造先生の「武士道」、この4つの文章を読んできてもらい、それをベースに彼らがまとめます。
短時間で多くのことを議論しまとめを書き上げたのが後ろの壁に貼ってあるレポートです。
お帰りの前に是非目を通していって下さい。
まず、礼儀、マナー、ウイアー・ファイターズ・アンド・グッドルーザー、要するにグッドファイターでありグッドルーザーになるべしという言葉、さらに、勇気、本気、友を大切にする自制心、この八つをピックアップしています。
彼らがウインブルドンに参りますと、現地のボールパーソンと交流します。
ボールパーソンはウインブルドン地域の17つの学校で15歳(中学校3年生)生徒の中から選ばれます。
ほとんどの学校が成績順で候補を選びます。
全部で約350名の候補者が選ばれその人たちが11月から大会の始まる6月まで、毎週2時間強制的に訓練を受けます。
この訓練を休めば外されるそうです。
350名の中から282名が選ばれます。
年によっては脱落者が多く、282名に達しないこともあるそうです。
その時には前年度の優秀だった人を加えるそうです。
ボールパーソンに選ばれることは大変名誉なことで一生の宝になるそうです。
その訓練の中で、何が一番大変だったかを聞くと、2時間ポーズをしたまま立ち続ける訓練だったそうです。
そして迅速にルール通り動く。
テニスを全くやっていない人もかなりいます。
彼らは6ヶ月間で訓練され、本当に鍛えられています。
日本の昔の軍隊の訓練のように厳しく鍛えられています。
マナーキッズ大使はこのボールパーソンと接して交流を図ります。
これは彼らにとって大変な経験になります。
どうぞ彼らを拍手で送ってあげてください。
5.多くのことを皆さんから教わる
本日の会場は早稲田大学教授木村和彦先生のご紹介によるものです。
先生は早稲田大学スポーツ科学学術院教授です。
木村教授が閉会のご挨拶を申しあげる予定でしたが、急遽、所用のためご都合が悪くなったので、不詳私が代わって閉会のご挨拶を申しあげます。
本日は実地でやっておられる先生方のご意見でしたので、本当に参考になりました。
多くのことを皆様から教えていただきました。
藤原先生は「ます整理整頓、約束を守る」「アイコンタクトの後の一瞬が重要である」、また村中田先生は「家庭と地域とが非常に重要」「やればできる4か条」、山田先生は「行為が伴ってこそ」「体を通じて学ぶ」、藤川先生は「成功体験と充実感、達成感が重要」「本気を出させる教育をしているか」などについて話されました。
これはいくつかの中で私が感じたことです。
私事で恐縮ですが、私はアフリカの開発経済のお手伝いをさせていただいております。
ご承知のようにアフリカは世界的に見ても経済が取り残された、まだまだ貧困がはびこっている地域です。
今から5、6年前に自立の精神ということを彼らが自分で決めました。
それまでは、「日本の経済大国がうらやましい」と、両手を出して「お金ちょうだい」「学校を建てて」「技術を持ってきて」「投資してよ」というのが現実でした。
しかし今は自立して、「自分たちの手でやるから協力してほしい」に変わりました。
従って日本は協力することにしました。
何でも頼る精神状態の時には決して成長しません。
このマナーキッズプロジェクトはまさにそれを引き出す大きな手段になっていると思います。
アフリカで重要なことは、国民が経済への自ら参画するという人々のマインドセットのチェンジが必要だということを、常々申しあげています。
アメリカのオバマ大統領は「チェンジ」を訴えています。
それはまさにマナーキッズプロジェクトの原点だと思います。
ボランティアで私自身がお手伝いすることは、自分に大変役に立っています。
アフリカでは、約束を守らない、時間を守らない、平気で人をだます、何ごとも人任せ。
要するに経済発展に向けてのバイブルが出来ていても当たり前のことが出来ないので、実践に繋がらないのです。
ですから私のような民間出身者が現地に行って、30項目も載っているバイブルの中から、3-4つを選択させ集中してやらせます。
それ以外のことは求めないのです。
そのようなことが彼らには必要なのです。
失敗を恐れるきらいがあります。
今までは西欧に隷属的に服従してきました。
奴隷制度に始まり植民地になり、独立はしたけれど国境は欧米が定めたということから、彼らには独立精神が宿らなかったのです。
最近では自立という面で大きく変わってきました。
マナーキッズプロジェクトはスポーツを通じることから、何よりも体を動かし身をもって体験をしますので、体で覚えます。
田中理事長は太平洋でゴミ拾いしているようなものと表現されましたが、これは今後大きな仕事であり、意味合いは多少違いますが、マナーキッズの精神はすでに太平洋から大西洋、インド洋まで足を伸ばしていると思います。
海外、アフリカでも英国でもこのプロジェクトの考え方が広がって来ていると言えます。
これをもちまして「マナーキッズプロジェクト2009」を閉幕とさせていただきます。
ありがとうございました。
【フォーラム資料】
①藤原公浩氏(青森県八戸市立新井田小学校教務主任) 資料
②山田誠氏(筑波大学付属小学校教諭) 資料
③藤川一俊氏(北九州市立高見小学校校長) 資料
④村中田博氏(宮崎県小林市立細野小学校教諭) 資料
⑤大森肇理事(筑波大学大学院准教授) 資料
※下記イベントは終了いたしました。たくさんのご参加、ありがとうございました。
第2回全国マナーキッズフォーラム2009 を下記のとおり開催いたします。
◆開催日時:2009年3月28日(土) 13時から15時50分まで
◆会 場:早稲田大学早稲田キャンパス15号館02教室
〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 ☏03-3203-4141(代表)
◆主 催:NPO法人マナーキッズ®プロジェクト
◆協 力:財団法人日本テニス協会
◆後 援:文部科学省 NHK 読売新聞社 東京都教育委員会 財団法人日本体育協会
◆協 賛:日本児童教育振興財団、三菱東京UFJ 銀行、三菱商事、安川電機、KDDI、ワイエスシー、メガスポーツ、ANA